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授業風景

「企業メセナ論」の授業を紹介します。

本日ご紹介するのは「企業メセナ論」の授業です。

企業メセナとは、企業による芸術文化への支援活動を意味します。本講義では、企業メセナの定義や歴史的変遷、具体的な事例およびメセナ活動の礎を築いてきた実業家の思想や活動を学ぶとともに、現代の課題について考察をします。対象をいわゆる芸術領域(演劇、音楽、舞踊、美術など)には限定せず、デザインやまちづくり、生活文化や郷土芸能にまで広げ、芸術文化と経済、地域社会の関係を多角的に考察します。

この日は、おおさか創造千島財団事務局長の木坂葵さんにお越しいただき、大阪の北加賀屋を拠点とする千島土地株式会社を母体に設立された芸術系の一般財団法人おおさか創造千島財団の様々な活動や、木坂さんご自身のキャリアについてお話していただきました。

千島土地株式会社は大阪の歴史ある不動産の会社ですが、地域創生・社会貢献事業の部門があり、アートを切り口とする地域活性化に取り組んでいます。講義の前半ではその取り組みについて教えていただきました。

代表的な取り組みの一つが「北加賀屋クリエイティブ・ビレッジ(KCV)構想」です。千島土地株式会社は北加賀屋地区に造船所やその関連工場の跡地を所有しており、その使い道として2004年から2034年までの30年間、アート・演劇関係者に無償で提供するプロジェクトを始めました。それ以降、自社が保有する不動産の中から、空き家や工場跡地となっている場所を、作品保管の場所や共同スタジオとしてアーティストに貸し出したり、子どもやアートに馴染みのない人でも楽しめるイベントを開催しています。

MASK(MEGA ART STORAGE KITAKAGAYA)のイベントの様子

北加賀屋CHAOS MAPを見る学生

 

また、オランダの若手アーティスト、F. ホフマンの作品「ラバー・ダック」を大阪・中之島付近の河川上に展示するプロジェクトもされています。この取り組みは、「水都大阪2009」というアートイベントの一環で展示したことをきっかけに人気を博し、大阪の水辺のアイコンにもなっています。

その他にも、大阪、船場エリアに位置する自社の近代建築ビルを当時に近い形で復元して活用する取り組みも行うなど、北加賀屋だけでなく、船場エリアの近代建築の保全や活用にも積極的に参加しています。

講義の後半では、木坂さんが千島土地株式会社で働くまでの様々なキャリアについて詳しくお話をしていただきました。ドイツの美術館でアートに触れたことをきっかけに、アートマネジメントという仕事に興味を持たれたそうです。そこからは、NPO法人や、キュレーター、ライター、海外でのインターンシップなどを通して様々なアートマネジメントの仕事を経験されたそうです。

「これまでアートを軸にして色々な仕事に挑戦してきました。キャリアのためには様々な経験を積むことが大事。理想100%から始まる仕事はありません。一つのことをやり遂げるとそれが次へと繋がります。現在の仕事も、この世界で経験を積んできたから声をかけてもらえたと思っています。」とのお話がありました。

また、事前に学生から募集していた下記のような質問にも答えていただきました。

・芸術財団に就職する際に、身に着けておくべき経験スキルは?

・アートマネージャーとして生活していけるようになるにはどれぐらいかかるか?

・選考の時に何を見ているのか?

・今までで大変だったことは?

・芸術活動に対しての地域の反応は?

・豊岡にも空き地があるが利用が難しい現実がある。どうすればいいか?

アートマネジメントの世界で実際にキャリアを積んでいる木坂さんの貴重なお話に学生達も真剣に耳を傾けていました。

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