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第322回学生ブログ【29きゅうDiary】「稽古場が教えてくれたこと」

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ふねふね

第322回学生ブログ【29きゅうDiary】「稽古場が教えてくれたこと」

PAP

 

どうも!ふねふねです。

 

みなさん、お久しぶりです。

つい先日まで紅葉を楽しんでいたのに、気づけば雪が降る季節になりました。秋から冬への移ろいの早さに、思わず時間の流れを意識してしまいます。

 

私はここ最近、PAP(Performing Arts Project)の授業に集中していました。今年の、作・演出は平田オリザさんで、『もう風も吹かない』を上演しました。

 

私が担当していたのは、稽古場の進行管理や小道具、セクション間の調整など、作品づくり全体を支える役割です。演出家の意図をどう現場で実現していくかを考え、必要な段取りを整えたり、時には判断を求められたりと、多方面に気を配る日々でした。セクションごとに仕事内容が大きく異なるため、これまで関わってきた様々な経験が思いがけず生きる場面が多くありました。

 

今回は音響担当が不在のなか、劇中に三度の歌唱シーンがあるという状況で、音源作成から練習調整まで担う必要がありました。手探りの作業が続きましたが、そのぶん学べたことも多く、判断しながら進めていく難しさと面白さの両方を味わった時間でもありました。

 

稽古場にほぼ常に立ち会う立場だったため、役者の皆さんの演技が日々深まっていく様子に触れながら、小道具の配置や消え物についても「今、何がふさわしいのか」を常に考え続けました。実践を通して学べることばかりで、この経験は今後の創作にも確実につながっていくと感じています。

 

そして何より、私は作品が形になっていく過程の中に身を置き、共に積み上げていく時間そのものに魅力を感じています。日々の調整や試行錯誤のひとつひとつが、私にとっては何よりの喜びでした。

 

一方で、この役割が担う範囲や役目について、まだ現場全体に共通認識が十分に浸透していない部分もあり、その点での混乱やすれ違いが起こる場面もありました。今後は、こうした役割についての理解を広げていくことも必要だと実感しています。

 

千穐楽を終え、スタッフも含めて全員で写真を撮ったとき、改めて「これほど多くの人の手で支えられていたのだ」と実感しました。大学という枠の中でも、ひとつの大きな事業と言える現場に立ち会えたことに、心から感謝しています。

 

 

もうすぐ総合入試の時期でしょうか。

 

受験を控えている方は、きっと落ち着かない時間を過ごしているのだと思います。

私自身の受験はもう3年ぐらい前のことになるので細かな記憶は薄れつつありますが、最近は就職活動で自己分析やES・面接の準備をするたび、あの頃のことをふと思い出します。

 

就職活動も大学入試も、結局はマッチングが大切で、自分がどんな生活を送りたいのかを何度も想像しては立ち返る作業の連続です。ただ、入ってみなければ分からないことも多く、当時の自分の視野がどれだけ狭かったのかを痛感する瞬間もあります。

 

それでも、この大学に入ってよかったと思える理由はいくつかあります。
身近にその道のプロがいること、田舎という環境だからこそ、時間をまっすぐ創作に注げたり、思いがけず大きなチャンスに巡り会えたりすることです。

 

さらに、大学生という立場は想像以上に自由です。
必要な準備さえ整えれば、常にキャンパスにいなくても、自分の選択次第で活動の幅をいくらでも広げることができます。時には、好きだったはずのものとはまったく違う方向へ進んでいくことさえあります。

 

だからこそ、とりあえずやってみるという姿勢で良いのだと思います。もし「違うかもしれない」と感じたら、立ち止まってもいいし、休んでもいいし、選び直してもいい。どうか不安に飲み込まれすぎず、自分を信じて進んでください。

 

受験される皆さんの健闘を心より祈っています。

 

 

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