
アートマネジメント
今井 祐子
IMAI YUKO
教授
経歴・資格
博士(学術、神戸大学)
福井大学国際地域学部准教授を経て、2025年4月より現職
学生へのメッセージ
私はジャポニスムやフランス陶磁史を研究しており、今は19世紀のセーヴル磁器を研究しています。ここ豊岡市にはセーヴル磁器と同じく18世紀から焼かれている白磁(=出石焼)があるので嬉しく思っています。陶芸ばかりに目を向けているように思われがちですが、大学卒業後に私は、地方自治体の芸術文化協会の職員として各種文化イベント(美術展、演劇祭、コンサート等)の運営に携わり、アマチュア国際演劇祭の開催やアマチュア劇団の海外公演を裏方で支えたこともあります。その折りに学んだことの一つは、エンターテイメントのプロフェッショナルは人と一緒に楽しむのではなく、人を楽しませることを楽しむ人である、ということです。またその際に十分に達成できなかったことは、演劇関係者だけが喜ぶ演劇祭ではなく、地域住民などの多様な人々にも親しんでもらえる演劇祭を開催することでした。なので、本学に着任して舞台づくりに励む学生さんを見て少し懐かしい気持ちになりました。芸術文化と観光、及び理論と実践を掛け合わせた教育を行う本学は、目的意識が明確な学生にはとても魅力的かつコスパのよい教育機関だと思います。多様な人々との出会いを大切にして、未来志向で但馬地域の発展や皆さんの成長を展望しながら、新しい大学の伝統を共に築いていきましょう。
研究テーマ
ジャポニスム、セーヴル磁器、万国博覧会
主な業績・受賞歴など
『陶芸のジャポニスム』(2016年、名古屋大学出版会)
Research on Sèvres New Hard-Paste Porcelain: Based on the Relationship with Chinese Porcelain, private edition (Report of the Research Subsidized by the Japan Society for the Promotion of Science), 2022.
(https://u-fukui.repo.nii.ac.jp/records/2000013)
著書『陶芸のジャポニスム』でジャポニスム学会賞(2017年)
社会的貢献・活動など
- 日本学術振興会特別研究員等審査会専門委員(2020年7月~2022年6月)
- 日仏美術学会常任委員(2018年7月~現在)
- 福井県陶芸館・越前古窯博物館展示資料審査委員(2016年6月~現在)
- 国際日本文化研究センター共同研究員(2003年4月~2012年3月)
- 京都国立博物館学芸課工芸室調査員(2002年5月~2004年3月)
但馬の好きなところ・おすすめスポット
私の一押しスポットは豊岡市の出石地区です。 「但馬の小京都」と呼ばれる風情のある出石地区において、出石焼(純白の白磁)の食器で蕎麦を味わう時はすこぶる幸せな気分になります。その後にいただく「そば茶プリン」も絶品です。出石地区には近畿最古の芝居小屋「永楽館」もあり、地元の方々はとてもフレンドリーです。